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男女平等世界1は 「ダボス会議」を主催してい
投稿者: 安藤

 東京では毎年2万本のAV(アダルト・ビデオ)が撮影され、「ポルノの首都」という有り難くない冠がつけられる。一方、アイスランドではオンライン上のハードコア・ポルノを禁止しようという運動が進められている。

アイスランドでは1869年からポルノが禁止され、2009年に売春婦を買った人に罰金や禁錮が科せられるようになった。10年にはストリップクラブが違法になった。

そして昨年4月の総選挙前、オンライン・ポルノ禁止法案が盛んに議論された。

アイスランド議会のOgmundur Jonasson議員は筆者の電話取材に「議論は続いていますが、オンライン上のポルノを取り締まるのは実際問題としては難しい」と語る。

実際には、暴力や無理強い、児童ポルノなどを除くと、アイスランドの性産業が徹底的に取り締まられているわけではないようだ。

アイスランドと同様にストリップクラブや買春、ポルノを禁止しているのは中東のサウジアラビア。しかし、同国では女性が車を運転したり、男性の許可なく旅行するのを禁じている。サウジの男女平等度ランキングは130位だ。

先進国はポルノを解禁する方向で進んできた。これに逆行するアイスランドの試みには「表現の自由の侵害」「権威主義」という批判が寄せられている。

一方、日本では一般女性がAV女優になるケースが後を絶たない現状について、「職業選択の自由」「男性のほとんどがお世話になっているのだから堅いことは言いっこなし」という意見がまかり通る。

Jonasson議員は完全なる男女平等社会を目指すアイスランドの原動力について、「男女が平等に社会に貢献していこうという精神です」と説明する。

「失われた20年」で日本では非正規雇用が拡大し、婚姻率(人口千対)は低迷、出生数は減少している。日本が滅びのスパイラルから抜け出すためには、公平で公正な社会をみんなで築いていこうというコンセンサスが欠かせない。

男女格差の問題をアベノミクスの成長戦略という文脈だけで語るのではなく、まず、男女が平等に公平で公正な社会に貢献しようという心構えを説くことが必要だ。

その意味で、男女平等先進国アイスランドのオンライン・ポルノ論争を議論してみるのは日本にとっても有意義と言えるかもしれない。


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